Hachirog

作業メモ

Thymeleafのテンプレート部品化(2)

前回の続きです。

Thymeleafでページの断片を取り込むにはth:include、th:replaceを利用しますが、そのまま生のテンプレートをブラウザで確認してもページ断片は反映されません。 しかし、テンプレートを直接ブラウザ確認する際でもJavaScriptを利用してページ断片の取り込みをサポートしてくれるThymolというライブラリが紹介されていたので試してみました。

Thymolをダウンロード

こちらのページ上部からThymol 1.0をダウンロードします。

ダウンロードしたファイルを解凍したところ

f:id:hachir0:20131227225522p:plain

examplesのindex.htmlを開くとThymolの機能を確認できます。こちらを参考に前回のコードにThymolを取り込んでみました。

Thymolを試す

thymol.jsの他にjQueryを読み込む必要があるそうです。下記のようにscriptタグを記述しました。 th:removeを設定しているので、Thymeleafでページ生成する際には不要になるこれらのscriptタグを削除できます。

<!DOCTYPE html>
<html>
    <head>
        <meta charset="utf-8"/>
        <script th:remove="all" type="text/javascript" src="js/jquery.min.js"></script>
        <script th:remove="all" type="text/javascript" src="js/thymol.js"></script>
    </head>
    <body>
        <div th:replace="common::header"></div>
        <h3>th:replaceの使い方</h3>
        <div id="order">手順<br/>
            <ol>
                <li>メインのテンプレートを作成</li>
                <li>ページ断片を作成</li>
                <li>Thymeleafで描画</li>
            </ol>
        </div>
    </body>
</html>

こちらを直接ブラウザで確認してみると、

f:id:hachir0:20131228003806p:plain

ヘッダーが表示されました!Thymelefでページ生成されたときと同様にページ断片が取り込まれています。

つまづきそうな所

Thymolは内部の処理内でXMLHttpRequestを使ってページの断片を取得しにいきます。FireFoxではそのままテンプレートファイルを開くと問題なくページ断片を読み込んでくれるのですが、Google Chromeでは同一性ドメイン制約により失敗してしまいます。
Google Chromeで確認するには--allow-file-access-from-filesを実行パラメータにつけて起動する必要があるようです。もしくはローカルにHTTPサーバを立てて、そこにファイルを配置すれば確認可能です。(今回はこの方法で確認しました。)

またth:replaceの指定値ですが、Thymolではsuffixに.htmlを補う挙動をしているので、ThymeleafのTemplateResolverの設定も揃えておく必要があります。